【小学校教育】新卒だからこそ、できることもある!

(2021年7月1日更新)

こんにちは!現在、JICA海外協力隊の2021年春募集が締め切られたところですね!

この記事はこのような方にオススメです。

「新卒で職種経験乏しいけど、現地に行ってできるかな?」

「教員経験ないけど、小学校教育の要請で応募するのは大丈夫かな?」など考えている方

目次

要請内容と実際の現場での内容は違う?!

私の要請(ケニア)

要請予定内容

子ども達の主体性、学習意欲を引き出し、成績向上させるために以下の活動を行う

・5年生から7年生の算数及び理科の授業担当

・理数科の先生と協力し、理数科科目の向上を行う

・放課後のクラブ活動等を行う

JICA説明会などでよく先輩隊員さんが

「要請で書かれていた内容とは全く違うことをした」とよく聞きました。

現在出されている募集と派遣されるまでには一年以上の月日が流れてしまいますので、

派遣された時に要請内容と現地で求められていることが違っても仕方ないと思います。

私の場合

2018年春募集(4月〜5月)に書類選考があり、2018年8月に合格決定、

派遣されたのは2019年7月下旬です。つまり、1年以上空いているわけです。

(web上に要請内容を上げるためには、現地の学校が書類等を書いたり、JICAスタッフが現地視察に行ったりする準備期間があるでしょうから、もしかすると2年?とか)

もちろん要請によって要請予定内容がそのまま派遣されても、求められていることであるかもしれないですし、

全く違うことをやってほしいと言われることもありますし、

自分で必要なことを探す要請だってあったりします。

現地に行くまではあくまでも、要請予定内容なので、実際の自分の目で現場を見て私ができることを模索しました。

実際に現地を見てみて、

理科はあまりにも専門用語が多すぎて実験などもわからなさすぎるし、2年間では難しい

算数なら、専門用語はあるけど、なんとかいける気がする、と考えました。

教員経験ないけど、算数教えられるかな???泣

結論から言うと、

教員経験なくても、算数教えられます!!!(他の教科でも同様だと思う)

理由としては教員経験のない私でもできたから。

私自身のお話しをすると、大学卒業後、すぐに協力隊に参加したので、教員としての経験はありませんでした。

書類選考で希望する要請を選ぶ時に、

算数は教科の中で苦手。。(高校の数Aぐらいから理解できなくなる。)

そんな私が本当にできるの?という不安は正直ありましたし、

派遣前訓練の時も沢山現職の先生がいらっしゃって不安になりました。

ケニアに赴任する前、日本で準備できることはないかなと同期の現職教員に聞いたり、調べたりしましたが、

正直わかりませんでした。

今なら経験した私が実践し、次参加する人が少しでも参考になるようなことがあるのではないかと!

授業の組み立てるためにしたこと

KCPEの問題集

教員経験はないですし、この方法が正しいとは言いませんが、活動の参考にして貰えると嬉しいです。

①KCPE(初等教育卒業テスト)の傾向を知る

ケニアの場合、KCPE(Kenya Certificate Of Primary Education )の結果がセカンダリー(高校)に進学するのに

とっっっっっっっっても重要になってきます。

KCPEは、日本でいうセンター試験のような初等教育終了時(8年生)で受ける試験で、このテスト一回の成績でセカンダリー(高校)が決まります。

ケニアの本屋さんには、KCPEで出題された過去問題集が販売されていて、この問題集を購入し

どの単元がよく試験にでているかをエクセルにまとめました。

左から、単元、項目、31年間で出題された問題数、2015年出題された数、2016年出題された数、2017年出題された数、2018年出題された数、他の情報。

31年間でどの単元の項目がどれだけ出題されているかが分かると、どの項目に指導する時間を割く必要があるのかが明確になりました。

例えば、表をみてもらうと、

Whole numbers operations(整数)のword problems involving whole numbers(文章問題)が31年間で52問出題されています。

整数に関しては数字の位(一の位〜10億の位など)を理解させる授業に時間をかけて、文章問題の時間に進む。

というように、子どもたちにとって重要なKCPEでよく出題される問題には出題率の低い問題よりも時間をかける工夫をしていました。

参考として、実際に私が作成したものを載せておきます。

②子どもたちの顔と名前をイコールにすること

やんちゃやけど笑顔が可愛いjim!

これはどこでも一緒だと思うのですが、発表で名前を呼んであてたいので、私は必死で名前を覚えていました。

写真のように名前を書いて貰って写真を撮り、時間ある時に見て覚えることを繰り返していました。

できるだけ名前を呼ぶ。そうすることで子どもたちとも関係を築いていけると思います。

赴任してすぐの時は、まず男女の見分けが付かなくて困りました。男女ともに短髪の子どもが多く、性別が分からないと3人称(he/she)で呼べないんです。笑 段々、不思議と男女が見分けれるようになるので時間の問題です。

③授業準備を行う時に日本の教科書を参考にすること

これは教員経験のない人に本当にオススメです。

JICAケニア事務所に、小学校で使用される実際の日本の教科書があり、これを参考に授業を組み立てていました。

ケニアの教科書の課題としては、

・6年生の教科書の内容に中学生の内容がでてくる(電卓使わないと計算できない問題もある)

・基礎問題・応用問題と分かれていない

・カリキュラムが多すぎて先生たちも教科書の内容を終わらすので必死

私が指導するにあたって、感じた課題が以上のことで、

このままケニアの教科書の通りに教えても、子どもたちの身に入らないのがはっきりしていました。

例:分数 6年生を指導するときの流れ

日本の教科書4年生から6年生までの分数の学ぶ内容をチェックする

ケニアの5年生の教科書を確認して、学んでいることをチェックする

4年生・5年生で学んでいる内容を復習する35分授業を計画する(1回目の授業)

・真分数(proper fraction)・仮分数(improper fraction)・帯分数(mixed numbers)の違いを覚えているか。

1回目の授業での理解度みて次の授業を計画する

6年生の分数の授業を組み立てる時は、ケニアの教科書の内容だけでは中々前年度に学んだことの復習問題が少なく、子どもたちも5年生で学んだ内容を忘れています。

なので現在の子どもたちの理解度を確認しながら次の授業を計画するようにしていました。

この方法が全ての人に当てはまるとは思いませんし、これよりももっといい方法があるかもですが、

私が現地に行ってできたことはこの方法でした。

まとめ

要請の中に理数科を教える内容が含まれているけど、苦手意識が強くてできるか心配な方はいると思います。私もそうでした。実際に行ってみると、私ができる範囲が5年生・6年生の算数でした。

日本で英語指導を5年以上していたので英語も教えてくれと言われたこともありましたが、

英語の表現などは私が学んだ英語とは違うことも多いですし、私よりもネイティブの先生に教えてもらう方が子どもたちのためになると考えたので、断りました。

「自分ができる範囲でできることをする」という形が私には合っていました!

とりあえず最初はできることが分からないならトライしてみて、厳しそうなら現地の同僚に伝えて協力してもらったり、

辞めて他のできることをするのもありだと思います。

自分も現地の人もhappyな形で活動していくのが良いのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

当ブログを運営している兵庫県出身(25)シホです。
大学卒業後、JICA海外協力隊としてケニアへ。
帰国後、人生模索中。

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